歯を振動させる素子

なぜこれを作ったのか

歯は、単なる咀嚼のための道具ではありません。食物を噛み砕く際、歯根膜や神経を通じて脳へと送られる刺激は、私たちの精神活動や全身の健康に深く関与している重要な受容器官です。近年の研究では、咀嚼による物理的な圧迫だけでなく、歯を介した「微細な振動」が神経系を刺激し、認知機能の維持やストレスの緩和、さらには身体の平衝感覚にまで影響を及ぼす可能性が指摘されています。
何Hzの周波数はどういった効果があるという情報も一部公開されています。

私はこの「歯というインターフェース」の可能性に着目しました。もし歯に直接制御された精密な振動を与えることができれば、脳や身体に対して新しいアプローチの刺激を届けられるのではないか。その仮説を検証するためのデバイスとして、今回の試作開発に至りました。

課題設定 これが解決したら面白い

  1. 圧電素子を含めて小さいサイズにする
  2. 抗菌性を持たせる

解決手段 試作の概要

BNCケーブルと外径15mmの小さい圧電素子を選定しました。
これらがピッタリ収まるように筐体設計し3Dプリンタで試作しました。
筐体サイズは58 x 17 x 4 mmとコンパクトになりました。(1)

材質は抗菌性樹脂を使い、使い捨ての口腔カメラ用カバーに納めて使えるようにしました。
衛生面でも安心です。(2)

開発品

デバイスを歯に噛んで、外部のファンクションジェネレーターから信号を入れると、骨伝導でその周波数の音が聞こえるくらいに振動します。
音楽信号を入れると「歯で聞く」ことが出来ます。

圧電素子は、入手性の良いバイモルフ型を使用しました。フィルム型でも同様に動きます。
より大きな振動を生成させられる積層型も試してみたいと考えています。


さてどの周波数にどんな効果があるのか、研究事例をGoogle Geminiに調べさせました。

大学や医療機関における主要な周波数と効果
大学や医療機関の研究では、細胞の活性化、骨のリモデル(再構築)、疼痛緩和などの観点から以下の周波数が報告されている。

  • 60 Hz(低周波振動)
    • 歯髄幹細胞(DPSC)の生存率と活性に最も良い応答を示したという研究があります。20 Hz との比較において、低振幅・高周波の振動が非侵襲的な細胞活性化手段として期待されています
  • 100 〜 200 Hz(鎮痛・神経刺激)
    • ゲートコントロール理論に基づき、太い神経繊維(Aβ繊維)を刺激することで、痛み(C繊維)を脳に伝わりにくくする効果が報告されています。歯科治療時の麻酔注射の痛みを和らげるデバイスなどに応用されています。
  • 30 kHz および 45 kHz(超音波領域)
    • 低出力超音波(LIPUS)として知られる領域です。特に 45 kHz は、象牙芽細胞(MDPC-23)の増殖を促進し、損傷した歯の修復反応(象牙質の再生)を誘発する可能性が研究されています。

代替医療や歴史的背景を持つ周波数のリスト

  • 再生・修復に関わる周波数
    • 2720 Hz / 2025 Hz: 組織再生、エナメル質の修復、骨の再生を促すとされる(ライフ周波数)
    • 40 Hz / 47 Hz / 50.5 Hz / 148 Hz: 骨の密度強化や、歯の構造再生、骨成長のサポート
    • 20.5 Hz / 6.3 Hz: 歯科組織の回復や口腔組織のヒーリング
    • 727 Hz / 787 Hz / 800 Hz, 880 Hz: 歯痛に効果
  • 細胞レベルの活性化
    • 0.2 Hz / 3.5 Hz / 3.9 Hz: 細胞の再生、深部組織の修復、平衡状態の維持
  • デトックス・全体浄化
    • 10,000 Hz: フルのデトックスと歯科的なヒーリングのサポート